土地や建物の話をしていると出てくることがある「越境(えっきょう)」という言葉。 少し難しそうに聞こえますが、実はとても身近で、誰にでも起こり得る問題です。
特に、
- 家や土地を売りたいとき
- 相続した不動産を整理するとき
- 建替えやリフォームを考えたとき
そんなときに初めて「えっ、そんなこと知らなかった…」となりやすいポイントでもあります。
特に沖縄では、
- 昔からの住宅地で境界杭が見当たらない
- 相続をきっかけに初めて境界を確認する
- 台風対策で後から付けた庇(ひさし)や雨どいがある
といった理由から、知らないうちに越境しているケースも少なくありません。
そもそも「越境」ってなに?
簡単にいうと、
“お隣さんの土地に、少しはみ出してしまっている状態”
のことを「越境」といいます。
たとえば、こんなケースです👇
- 屋根や雨どいが、ほんの少しお隣の敷地に出ている
- ブロック塀やフェンスが境界線を越えている
- 家の基礎や庇(ひさし)がはみ出している
- 水道管や排水管がお隣の土地を通っている
- 木の枝や根が、お隣に伸びている
「わざとじゃないし、昔からこうだった」という場合でも、 境界線を越えていれば越境になります。
なぜ越境が問題になるの?
沖縄では「長年お互い様で使ってきた」「昔からこの形だった」というケースが多く、 普段の生活では問題にならないことも多いです。
ただし、
普段の生活では特に支障がなくても、 次のようなタイミングで問題が表に出てくることが多いです。
🏠 家や土地を売るとき
- 買主さんが不安を感じてしまう
- 住宅ローンが使えないことがある
- 越境についての書面(覚書など)が必要になる
🔨 建替え・リフォームをするとき
- お隣の了承が必要になる
- 「元に戻してください」と言われる可能性がある
📄 相続した不動産を整理するとき
- 境界がはっきりせず、手続きが進まない
「今まで何も言われなかったから大丈夫」 と思っていても、状況が変わると一気に問題になることがあります。
越境していたら、すぐに違法なの?
「越境=即アウト!」というわけではありません。
ただし法律上は、
- はみ出している側は、直してほしいと言われる可能性がある
- はみ出されている側は、撤去を求める権利がある
という立場になります。
今は良好な関係でも、 代替わりや売買をきっかけにトラブルになることも少なくありません。
越境が見つかったときの対応方法
状況に応じて、次のような対応が取られることが多いです。
① はみ出している部分を直す
- 一番スッキリ解決できる方法
- ただし費用や工事が必要
② 「将来こうします」という約束を書面に残す
- 今すぐ直さず、将来の建替え時に解消する内容
- 売買のときによく使われます
③ 配管などの場合は使用の合意をする
- 動かせないケースでは、使うことについて合意を取る
※どの場合も、不動産会社や専門家に相談しながら進めるのが安心です。
トラブルを防ぐためにできること
- 境界杭があるか確認してみる
- 測量図や境界確認書を探してみる
- 古い家ほど「もしかして…?」と意識する
- 売る・建てる前に専門家へ相談する
「何も起きていない今」だからこそ、確認しておくことが大切です。
まとめ
越境は、 普段は気づきにくいけれど、後から大きな問題になりやすいポイントです。
知らずにそのままにしておくより、 「今どうなっているか」を把握しておくだけでも安心感が違います。
少しでも気になることがあれば、 早めに専門家へ相談して、将来のトラブルを防ぎましょう。